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どれが好きだった?

焼き菓子倶楽部が終わったあと、職人の山さんは季節性インフルエンザワクチンを打って、腕の痛みが肩まで広がったといって調子が悪そうだ。

タコ社長は、山田営業本部長の口車にのせられて販促用のアレコレを買って、ふと気付いたら年末の年越し資金が危ういので、金策に走り回り息があがっている。

山田営業本部長だけがなぜか元気で、来年の営業方針説明をタコ社長と山さん相手にやり始め、その結果、山さんが裏口から逃走。多分裏山を抜けて隣町のパチンコ屋へ行ったもよう。「クリスマスまでパチンコをやり続けるといって駄々をこねているから、早く迎えに来い」と隣町のパチンコ屋のおやじから電話があったが、その電話を受けたのが事務員の山ちゃんだったから「好きなだけやらしておけば。」とだけ言って電話は切ってしまった。

そんな工房の日々です。

さて、焼き菓子倶楽部で職人の山さんがやりたかったのは「焼き菓子ってのは、パウンドケーキとマドレーヌだけじゃなくて、もっと魅力的なひろがりのある世界なんだよ」ということを知って欲しかったことと、「焼き菓子にだって季節感を込められるんじゃないか」という挑戦でした。山さんの思惑は皆様方に届きましたでしょうか?

もし、よろしければ焼き菓子倶楽部に参加なさった方、どれがお気に召したかお知らせいただけませんでしょうか?来年のことを言うと鬼がエーンエーンと泣くゾと山さんは言っていますが、山田営業本部長は是非参考にさせていただいて「来期営業方針に盛り込みたい!」のだそうです。そんなわけで、今年の2月から始まった焼き菓子倶楽部を振り返ります。

Feb2 2月 「ツイートローネン&エリゼンマンデルトルテヒエン」
早春の味わいということで、軽やかな味からスタート。国産レモンを使ってコンフィチュールを作り、それを詰めました。タルトレット生地は少し厚ぼったいビスケット種で、そこにレモンのコンフィチュールを置きその上にレモンの風味のスポンジ生地を絞って焼きあげました。エリゼンマンデルトルテヒエンはどちらかというと冬の趣。アーモンドの風味を優しく包んだ小型ケーキでした。

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3月 「リコッタチーズと木の実のタルト」
胡桃、アーモンド、ヘーゼルナッツが入ったリコッタチーズの、以外にソフトな焼き菓子。タルト生地は甘みの入らない、ザクザクしたパートブリゼを使用。
リコッタチーズが輸入されるのは月2回程度ということを知ってけっこうびっくりでした。入荷待ちでヒヤヒヤ。

Club4d_2 4月 「黒糖とプルーンのタルト」
プルーンはあらかじめ洋酒で戻し、焼きあげてから少し馴染ませることでいちばん美味しい時期に届くよう調整いたしました。ケーキクラムをアーモンドクリームに混ぜふんわりとした食感と黒糖とプラムのコクが決め手でした。タルト生地はフィリングと馴染むパートサブレを使用。

Club5c_2 5月 「ガトーフランボア」
初夏にもなると、焼き菓子らしい重いものは野暮ったく感じられる季節。ラズベリーの酸味、そして冷して食べるというコンセプトで対応してみました。アーモンドクリームにラズベリージャムとカスタードを詰めて焼きあげたお菓子です。一緒に詰め合わせたチョコレートのタルトはウィスキーシロップを沁みこませた、これも冷して食べる焼き菓子でした。

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6月 「フォンダンショコラ」
6月といったらさくらんぼの季節でしょう?というわけで、まずサクランボありき、でさくらんぼを使ったお菓子をいろいろ模索して、結局冬らしい、フォンダンショコラにサクランボのコンポートを入れて焼きあげてみました。これも焼き菓子なのにクール便を使用するハメに・・・。中に入れたのはアメリカンチェリーをコンポートにしたものです。

07club2 7月 「ケーゼ ヴィスキートルテ」
夏本番になってますます、重い焼き菓子では食指が動かない時期です。「食欲増進には生姜」、夏向きの焼き菓子を考えるうちに辿り着いた結論です。もともとはタイトルどおりウィスキーの風味を全面に出すチーズケーキなのですが、生姜が風味付けとして入っているレシピです。今回は生姜を全面に押し出すべく、たっぷり使ったチーズケーキにしてみました。生地にはパートサブレを使用。

8yakigashi3 8月 「エガーディナーヌッストルテ」
8月は例年、キッチン山田は1ヶ月お休みする月です。でも今年は焼き菓子倶楽部があるしなぁ~、というわけで作っておいてからじっくり寝かせなければもったいない、このお菓子にすることに。実は焼き菓子倶楽部を始めるときから8月はコレ、と決めておきました。夏場常温配送が可能で、どんな猛暑でも大丈夫なお菓子です。で、夏バテ防止に役立つビタミンEを多く含むナッツぎっしり。湿潤な日本の夏に実は合っている焼き菓子です。

画像はちーさん撮影のもの。クオリティの高い写真って素晴しい♪

Yakigashi2 9月 「リンツァートルテ」
9月は夏の終わりと秋の狭間にあって、少し中途半端な月。気温は下がってくるので、そろそろ焼き菓子が美味しく感じられる頃です。
いろいろなスパイスを効かせたリンツァートルテは、中に甘酸っぱいラズベリージャムが入りますが、今回はひとひねりしてドライのいちじくを赤ワインで煮たものを一緒に詰めました。スパイス&ラズベリージャム&赤ワイン煮いちじくのコラボレーションになりました。

素敵な画像はやっぱりちーさん撮影のもの。

Kabocya2 10月 「タルトポティロン」

ここ数年、日本でも10月はハロウィン月間になってしまっていますね。ハロウィンに便乗して、というよりもハロウィンに出てくるいろいろなお菓子屋さんのかぼちゃものに対抗して作ったような次第です。

生地は甘みの無いパートブリゼを使いました。かぼちゃを蒸してからつぶし、火にかけて砂糖とバターを加えてペースト状にしたものとアーモンドクリームを混ぜて焼きあげました。

一緒に混ぜた漬け込みフルーツは、昨年の暮れからブランデーで漬け込んでいるものです。

Photo11月 「ビエノア」
記憶に新しい、11月の焼き菓子ですね。これも焼き菓子倶楽部発足当時から決めていたお菓子です。
まずは小さいパイ皿を探すことからスタートでした。パイ皿自体は本当に小さいのですが、パイ自体に厚みがあって、中ぎっしりなので出来上がりはボリュームが出て安心しました。
栗の渋皮煮は9月下旬と10月上旬に2回に分けて仕込みました。9月の栗は大きくて柔らかく、10月の栗は硬く締まったものだったので、両方の栗が入るよう調整しました。多分、食感が残ったほうが10月の栗です。本来はアーモンドクリームを主体としたフィリングだけが入るパイですが、今回は渋皮煮のほかにマロンピューレも入れて焼いています。多分、かなり贅沢・・・。(多分原価割れ)

1年を通して、タルト(パートブリゼのタイプ、パートサブレのタイプ)とバターケーキ、スポンジ生地、パイ生地というベースの上でも、チョコレート、チーズ、野菜、フルーツといった素材のうえでもバリエーションを展開できたかな、とその点では満足しています。

ありがたいことに来年も~!という声が上がっていますが、毎月というのはちとツライと職人の山さんがさっき、隣町のパチンコ屋から電話をかけてきました。取り上げ損ねた焼き菓子たちはまたそのうち、季節ごとに多分不定期に焼き菓子倶楽部としてやると思います。

ま、あとは山田営業本部長の鼻息次第かと・・・。

この長い記事にも、2月から11月という長期にわたる試みにも長々お付き合いいただきありがとうございました。

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コメント

焼き菓子倶楽部アカデミー賞の授賞式ですね、緋毛氈にずらりと並んだスター達。どれも味わい深い実力派ばかりという顔ぶれです。フォンダンショコラにはお目にかかれませんでしたが、この皆さんのそれぞれのバター(脂肪分)が我が下っ腹とケツ・太ももに貼りついているのかと思うと一抹の恐怖も走ります。さて私の独断と偏見は1位:タルト・ポティロン/2位:ガトーフランボア/同列3位がビエノワと黒糖とプルーンのタルトでしょうか。完全に好みとインスピレーション(食べた時の印象)で答えてみました。皆さんはいかが。

ダントツ一位は「ガトーフランボア」でございます。
フォンダンショコラも夢のようでしたし、
ビエノワも温めていただいて至福だったのですが。

ほんと届くのが楽しみでした。
また、うちのあたりのゆうパックさんは、午前指定なら9時ジャストくらいにちゃーんと持ってきてくれるのです。
AMに食べる甘いものは太らないという都市伝説を信じているので(ぇ)
しゅうるりさんが脅かす「貼りつき」にはならなかったはず・・・はず・・・

11月の終わりに、1年の振り返り・・・
忙しい12月に向けて、意気込みを感じさせるような記事です!
クリスマスにはにっきセンセーの作ったチョコケーキが食べたいな~♪

このブログをひらきっぱなしで、ずーっと考えてます、迷ってます。
直近の「ビエノワ」はかなり愛着があります(笑)
でも、やっぱりワタシも「ガトーフランボア」に一票投じます。

>シュール・リーさん

アナタの細すぎる身体に、かろうじて肉をのせる仕事が出来て光栄です。それがたとえ、下っ腹、ケツ(まぁ、お下品!)、太ももに偏ったとしてもそこまでの責任はおえません。二の腕についてしまった脂肪を、筋肉に変える為には泡立てに励んでください。ホイッパーの素振りも可とします。

>つむぎさん

ガトーフランボア、人気高いですね。冷たくして食べるっていうのが新鮮でしたでしょ?なるべくつむぎさんのお宅にはイケメン配達人を行かせるように某筋に圧力をかけていますが、どうです?イケメンになってきました?

>hiroin
寝た子をおこすような会話はしちゃダメだったら~。
今年は頭が焼き菓子系になっていたので、生菓子のデザインに冴えがなかった、と自分でも反省しています。来年は焼き菓子ももうちょっと可愛い感じで作ってみようかな♪

>さんぱちさん

秋冬はたぶんどのお菓子を食べても美味しいと思えるはず。だからやはり気温の高い時期になにをぶつけるかがいちばん苦労したところですね。
きっとガトーフランボアはその点でもポイントが高かったのかもね。

初コメさせていただきます。
6月の「フォンダンショコラ」から参加させていただきました。
毎月届く素敵な焼き菓子を楽しみにしていたので最後の「ビエノワ」を受け取った時は少し寂しい気持ちになりましたが、お忙しい時間の中で厳選された材料と手間を惜しまずに作られた焼き菓子を届けて下さって感謝感謝です。
私の好みとしては「リンツァートルテ」と「ビエノア」が1位2位でしょうか?本当に僅差ですが。
心残りは人気のガトーフランボアが食べられなかったこと。

是非、山さんに「毎月じゃなくていいので」とお伝えください。

配達人さんは大抵おじいさんの域に達した方でした。
にっきせんせい、わたしの『枯れ専』まで読むとは流石・・・!(笑

PCのモニターをにらみ 元箱入りと悩みに悩み 一位は フォンダンショコラ 二位は リコッタチーズと木の実のタルト に決定しました!!
しかし・・・人の味覚は本当にそれぞれで・・・作り手は 何処に照準を当てればいいのか悩みますね・・ まあ 山さんが作りたいものを周りを気にせず作り ファンクラブはそれを楽しみに食べる・・と いう図式がラブリーです レッスンの課題に取り上げてください!!
一年間ご苦労様でした  ゆっくりと一ヶ月ほど休んでください (笑)

>&さん

初コメありがとうございます。
リンツァートルテもかなり手ごたえがあったお菓子でした。
いかにも焼き菓子らしいどっしりしたものがお好きな方と、軽い感じが好きな方、いろいろいらっしゃるんだなぁと改めて思います。
ガトーフランボアはちょっと不思議な食感なのよ♪


>つむぎさん

わかりました。つむぎ家にはさらに一層イケメン「特選枯れ切った、ドライタイプ」を派遣するよう某筋に圧力を掛けておきます。お楽しみに♪

>午後のSさん

箱入りダンナサマと協議の結果ですね?
リコッタチーズはちょっと軽めのチーズケーキでしたよね。
私も食べて好きなのはこのリコッタとケーゼヴィスキートルテかな。両方ともチーズケーキだけど。
作っていて楽しかったのはタルトポティロン。かぼちゃのペーストの味見したりできたし♪

午後のSさんもダンナサマも、10回にわたるお付き合い、本当にありがとうございました。来年のレッスンにこの中から何品か取り上げると思いますので来年はダンナサマにご自宅で焼き菓子倶楽部やってあげてください。

わたしは断然フォンダンショコラ!

ぜひぜひもう一度いただきたいです。

チョコレートを贅沢につかって、風味豊かで、かといってウィーンのザッハトルテのようにくどくはなく、そして繊細なお味。

本当においしかったです。

10ヶ月間お疲れさまでした。
ボケーッとしていたり、予定があったり、食べ損なったものがたくさんあるのがザンネンです。食玩小説も読みそこなったし…
少ない注文でしたが、そのなかでわたしが一番好きなのはツイートローネン、2番目は黒糖とプルーンのタルトです。なぜかシトロン風味のお菓子に弱いんです。プルーン、フィグ系が好きなのです。そんな単純な理由です。
12月はまたお忙しいでしょうね!12月生まれ、クリスマスケーキと誕生日ケーキがいつも一緒だった我が身が悲しいわぁ。

>ariさん

どうもありがとうございました。
フォンダンショコラ、濃厚だけどしっとりしていておいしいお菓子ですよね。さくらんぼの他にもなにか合う素材があればもっと広がりますよね♪
お付き合いいただき本当にありがとうございました。

>レフアさん

ツイートローネン、初回だったこともあって、けっこう力が入っていたお菓子でした。(地味だったけど・・・)
そういえばレフアさん、柑橘系好きでしたものね。
ええとお誕生日の件は別途メールで。(柑橘系にしちゃう?)

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