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季節を味わう

つい先月まで上司だった人が、退任して現場に戻った。

戻った先が某店の和洋酒売り場だった・・・・。

知り合いがお酒売り場にいるのは、どうも困る。

自分が何を飲んでいるかを知られるのはちょっとなぁ~と思う心理は、他人に自分の本棚をしげしげと見られるのが、ちょっとなぁ~とか、どんなCDを聞いているのかつまびらかにされるのがちょっとなぁ~という心理と似通っている気がする。

知られたからどうということもないんだけどサ。

というわけで、意を決して元上司が待ち構えるカウンターへ日本酒をぶらさげて行きました。

「ご進物ですか?」という問いに「自宅用です」と正直に(?)申告いたしました。

「これがワインとかだったらまだ恰好がつくんだけどな」とか思ってしまうのは「日本酒が好き」=「酒飲み」という世間一般の偏見を私も持っているからなのよね。

うちは母方の祖父がまったくお酒が飲めない下戸だったため、母には「酒の肴」という概念がこれっぽっちも無い。というわけで、私が育った家庭の食卓は最初っからご飯とお味噌汁とおかずがど~んという健全な家庭の食卓でした。

そういえば祖父母の家に泊まりにいくと、同居していた義理の伯父は晩酌していて、長く食卓についていたなぁ~という思い出があります。その習慣は下戸の母たちにとってはいつまでも台所が片付かないと不評だったようにおもうのだけれど、義理の伯父は新潟出身だったから晩酌命!だったのだろうと今にして思います。

子供の私はその前に座らされて、自分が描いてる絵の話なんかを延々させられていた気がします。(義理の伯父は画材商だったので、廃版になった油絵具は私が自由にもらえてました。)その時は緊張もしたし、ちょっと迷惑と思ったけれど、新潟県民の晩酌はどんなものだったのか?今だったら伯父と話があったかもしれないなと懐かしく思い出します。

下戸の中に暮らす上戸・・・伯父さんも理解されずつまんなかったろうなぁ。

話がそれました。日本酒の話です。

私だって若いときは、父がワインを飲むのは良くても、日本酒を冷で飲むときは「コップじゃなくてせめてワイングラスで飲んで!」なんて「日本酒はイヤ!」という顔をしてました、確かに!

それがどうして「日本酒、良いよ~!!」に変わったかというと、ある晩、お刺身を食べてた父が「これ飲んでちょっと食べてみなさいよ」と多分かなり良い日本酒(頂き物だったのだと思うのですが)を私についでくれて、「あ、そう?」なんていってそれを飲んで食べたお刺身がいつもの倍以上美味しかく感じられた、その時からだと思うのです。

その後、会社では日本酒好きの上司に恵まれ、ケーキ教室である登戸の先生のところにはなぜか日本中の日本酒が揃うという環境にも恵まれ、日本酒だけは飲めない!と言っていた羊が日本酒に開眼した、ということもあり、何時の間にやら「ヤマダは日本酒好き」というレッテルが貼られる位になりました。

さて、若いころには荒っぽい飲み方もしましたが、今のワタクシは日本酒に関してはかなり丁寧な飲み手です。「日本酒好き」は別に「日本酒に関して薀蓄を語れる」人ではなくて、「自分の好みの日本酒を知っている」人なんではないかと思います。それからどんな食べ物に合せれば美味しいかというイメージが持てているか・・・なんじゃないかと。日本酒は酔っ払う為に飲むもんじゃないぞ、と。

昨日はなんで日本酒だったかというと、昨年さばさんと出かけた会津でお土産に会津木綿を購入したのですが、その会津木綿でやっと作ったランチョンマットを初めて使う日だったから。会津木綿の濃い藍色のランチョンマットだったら、やっぱり和食でしょ?で、秋も深まってきたことだし、ここは日本酒と日本酒に合う肴で楽しもうと、そういうわけだったのです。

で、仕方なくカウンターで待ち構える元上司の前に差し出したお酒は「純米酒 浦霞」。

百貨店の日本酒コーナーって進物用が基本、というラインナップなのであまり選択の余地がないのよね。その中で普段使いが出来て、自分の好みというとかなり限られます。

日本酒を買った後、魚売り場で豆鯵があったのでそれも購入。初物の銀杏もゲット!

本当は「もって菊」を買いたかったのですが、これは値段が高いわりには状態があまり良くなく断念。菊の花、美味しいのだけれどね。

そして浦霞に合わせて作ったのは、豆鯵の唐揚げ(衣に山椒を効かせてみました)、蓮根のきんぴら(縦になた割にしたワイルドなもの)、銀杏(炒って塩で)、パプリカとピーマンと干しエビ(香川の義弟から送られたもので、なんか美味い!)を炒めたの。

ささやか~な普通のおうちのご飯でしょ?

そして〆に、しめじとベーコンの炊き込みご飯。炊き込みといっても醤油は使わず、塩と粗挽きの胡椒を効かせたものであります。

考えてみれば、ワインを飲むときにはあまり季節を気にしない気がしませんか?うちは年中同じワイングラスだし。季節の食べ物を食卓にならべてそれで美味しくワインと食事が楽しめればイイヤ、という程度のスタンスですもの。

改まって、さぁ、今日は日本酒だ!という日のほうが、ものすごく季節を意識しない?

銀杏の皮を剥きながら、そんな話を羊としていました。

飲んだ日本酒は小ぶりのガラスのぐい飲みに私が3杯、羊が2杯。適量でしょ?

もっともっと寒くなって、初おでんの日はやっぱり熱燗だよね。

日本酒は季節を味わうお酒なんだと思います。

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