与之吉さんのブログを通じてお知り合いになった倫敦さんは、まさしく英国のかの地で、英国人のご主人とその息子さん達にかしずかれて暮らしていらっしゃいます。(ご本人は乳母だと言い張っておられるようですが)
その倫敦さんのブログに先日、アプリコットが豪勢にのっかったケーキがUPされていました。型の底に杏を敷いてカトルカールの生地を流して焼いた、と説明があったのですが、でも綺麗に杏がのっかっているので、あれ?どうやってるのかな?と不思議でした。コメントでその後、型から取り外しにくくて、最終的には改めて杏をトッピングされた、とあったのでなるほど、と納得した次第です。それにしても綺麗だな~と思っておりました。
そしてこの前の日曜日、地元のスーパーでネクタリンが安く売っていたのでついフラフラと買い求め、私もネクタリンでケーキを焼いてみました。型の底に敷くと確かに取りだすときに大変そうなので、私ははじめからケーキの上にのっけて焼く方法を選択。なんともシンプルなケーキなので(オマケに泡立て不必要!)作り方もUPしちゃうことにしました。
材料(バター120g/砂糖140g/卵2個/卵黄1個/アーモンド粉30g/小麦粉130g/ベーキングパウダー3g)(ネクタリンのシロップ煮 4~5個or杏シロップ煮適量)
下準備(バターは室温にしておき、砂糖をふるう。小麦粉とベーキングパウダーも合わせてふるっておく。卵も室温にしておく)
ネクタリンのシロップ煮は、ホウロウ鍋で砂糖カップ1と水カップ3、レモン汁1個分を合わせて煮立たせた中に、皮を剥いたネクタリンを丸ごと入れて約10分、煮ます。火を止めてから、冷めるまで蓋をして放置。
冷めたら4等分して、種を取ります。火を通すと意外と実離れが良い種で、ちょっと感動でした。
もちろんこんなメンドクサイ作業をせずとも杏の缶詰を使うという手もありますけどね。
室温にしておいたバターを、スパテラ(木杓子)で滑らかにしていきます。おしゃもじでもOK。上にのせるフルーツが沈まないように、この生地は空気を入れないよう作るので、泡立て器はご法度です。
空気を生地に含ませない、という同じ理由で、砂糖も一気に全部入れちゃいます。バターと馴染むようにスパテラで混ぜ合わせます。ところで日本には上白糖というとてもしっとりしたお砂糖がありますが、ヨーロッパではグラニュー糖が普通なのでは?と思います。グラニュー糖だと混ざりにくいようでしたら、粉砂糖をオススメします。なに、あれだってグラニュー糖の姿を変えたものですから。
室温にした卵を一個ずつ加えていき、そのたびに生地に混ぜ合わせます。このとき冷蔵庫から出したばかりの卵を使うと生地が分離しやすいので注意!室温にしている時間がないときは、ボウルに温かめのぬるま湯をはり、しばらく卵を漬けとけばOK。最後に卵黄1個分を加えます。
アーモンド粉を加えて混ぜます。卵を入れた段階で分離しかかっていても、ここでアーモンド粉を入れるとアーモンド粉が余分な水分を吸い取るので、しっかり混ぜれば多分大丈夫。それでも分離してザラザラしているようなら、粉の10%位を先に加え混ぜ合わせて見てください。ここでしっかり乳化させておきます。
粉を一気に加えます。ここでスパテラからゴムヘラにかえて、しっかり混ぜ合わせます。
ただ、日本とヨーロッパでは小麦粉のグルテン量がちがうので(ヨーロッパの粉はグルテン含有量が高い)日本の方はしっかりとまぜ、倫敦さんは加減をみながらどうぞ。
ゴムヘラで捏ねつけた生地はこんなかんじ。美しい艶がでます。
美味いものはその過程においても美しい~というのが私の持論。だって多分、分子レベルで整っているから、だと思う。思い込みにすぎないかな?
下に紙を敷いた底が取れる型に流して平らにします。私は21センチのフラン型を使用しました。どうしてもフルーツから水分が出てしまうので、なるべく焼き面の表面積を多くしたいのと、フルーツが沈んでも底が浅いと溺れないので・・・。フラン型が無い場合はマンケ型でも丸型でもどうぞ。でも底が取れたほうがイイナ。なければ天板を2重に重ねて紙を敷いて焼きあげるという手もある。
よくよく水気を取ったネクタリンを生地の上に並べていきます。これを170度~180度のオーブンで40分から50分かけてじっくり焼くわけです。焼きあがったら、私はアプリコティ(杏ジャムに水を加えて火にかけ煮詰めたものを照りとして塗ること。味を加えるという目的のほかに乾燥を防ぐという意味合いがあります)しましたが、冷めてから粉砂糖を降っただけでも美しいと思います。
焼きあがってすぐ食べるより、1日置いたほうがしっとりとネクタリンの味が染み出して、馴染んで美味しいです。ただ、あまり置きすぎると今度はその水分が仇となって、グスグスになりやすいのでご注意。
倫敦さんのカトルカールの生地(4/4の意味。バター、砂糖、卵、粉が同量)とはちょっと異なりますが、こちらのほうが水分に対し粉の割合が多いので、フルーツの水分を受け止めやすく、作りやすいかもしれません。ただし、英国人男性にはあっさりしすぎている、と不評かも・・・。いかんせん稲の国の住人が、自分達の消化器官に合わせて作ってきた洋菓子だもんなぁ。スペアリブ18本を平気で食べて、かつ太らない・・・というおとぎの国の王子様達からは「乳母や、もっと美味い菓子はないか?」と言われちまうかもしれません。ま、倫敦さんに触発されて作ってみました。ということでご参考までに。
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